Leica M8

Category : blog
Date : October 14, 2018

 

ここのところ、音楽の話が続いてしまったので、次回に思っていた「Lipatti」の話はまたにして、今回はたまにはカメラのお話でも。

というのも、つい先日、ぼくの知人よりカメラについての質問を受け、その方のお話を聞いているとやはり「いい写真が撮りたい」という言葉がその中にあるように感じて、最終的にぼくは今回もまた「M8」を薦めました。すると偶然にもヤフオクにて、かなり程度のいいカメラが出品されていたようで、彼もその縁を信じて、早々に手に入れられたとのこと。先述のように、今回も、とお話ししたのは、ぼくが「M8」を購入してからこの10年で、気が付くとぼくのまわりには、なんと10人の「M8」ユーザーがいます。そして今回新たに11人目の「M8」ユーザーが誕生。

「Leica M8」は、2006年に当時まだドイツのゾルムスという街に本社があったライカ社が、満を持して発売されたライカ社初のデジタルカメラ。センサーは、今はなきコダック社のAPS-CサイズのCCDを搭載。発売当初、ぼくも気にはなってはいたのですが、それでも当時のぼくは、今以上になんとなくデジタルカメラに対して冷めていて、「ぼくはライカはフイルムでいいや」という感じだったのです。そんな最中に、あるひとりの友人が海外赴任することになり、かねてよりぼくの「M3」や「M4」を見ていて、いつの日かぼくと同じライカが欲しいと話していた彼が「いきなりフイルムで撮影する自信がないので、最初はデジタルカメラでもいいでしょうか」ときくので、「もちろんいいに決まってるきまってるじゃないですか」と、すぐに二人で銀座のライカショップへ。そして「M8」と最新のレンズを購入したことが、そもそもの「M8」の始まり。そしてその数ヶ月後、仕事でフォレンツェに住む共通の友人の家を訪ねた際、なんとその彼が、その銀座で購入した「M8」を少しだけ使わせてもらったみたいで、その結果彼もまた早々に「M8」を入手していました。そして、いよいよ今度はぼくが、彼の「M8」でフィレンツェの街を試し撮り。その友人曰く、その当時ぼくが手にしていたデジタルカメラを、リアルト橋から投げ捨ててしまうのではないかというほどの大きなショックを受けていたとのこと。そして帰国後すぐに、しかも成田空港より銀座ライカ店に電話をして「M8」を注文。ところが、その時たまたま欠品中とのことで、数週間待ちとのことでした。そんな最中に、帰国と同時にフィレンツェの友人より連絡があり、なんとウィーンのショップに、しかももしあればと探していた限定モデル「M8 Panda」の新品が1台残っているとの情報に入手。もちろん即決し、そうして1週間後にはぼくの手元には、この「M8 Panda」がやって来た。現在にいたるまで、レンズもいろいろ試してみたところ、ぼくのお気に入りは、は見た目も含めて「Summicron35mm/f2」8枚玉の1stモデル。実はこのレンズも、発売当時劣勢だったライカ社がその当時の技術の粋を込めて作ったレンズ。そのせいか、レンズの作りが他のレンズに比べて工業的にも秀逸。もしかしたら、そんなところも「M8」と似ているのかも。そしてその写りは、現在のような高感度高画素の時代の中にあっても、けっして高画質とは言えないものの、独特のしっかりとした太い線で絵を描き、色のりに関しても現在主流のCMOSセンサーとは一線を画す分厚い描写。レンズに関しては、他にも「Summaron28mm/f3.5」「Hektor28mm/f6.3」「Hektor50mm/f2.5」「Elmar90mm/f4(triplet)」なども相性も含めて好きなレンズがあるけれど、もしかしたらこの「M8」というカメラには、合うレンズと合わないレンズがあるのかもしれません。ところがうまくはまった時の写りは、他のカメラにはない程に、なんとも写真的なあたたかい写りをするのです。
そんな「M8」ですが、あれから10年以上経って「M9」そして現在は「M10」と、新しいモデルが発売される度に、ぼくも手に入れてそれぞれのモデルを使用しているけれど、不思議なもので、それでもぼくは今でも「Leica M8」が一番好き。

そして、あらためて、つくづくいいカメラです。


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