写真集「MAKINO 植物の肖像」

Category : blog, Book, News, Photography
Date : February 20, 2023

 

 

菅原一剛写真集「MAKINO 植物の肖像」

 

およそ3年前より取り組んできた、牧野富太郎博士の標本写真をまとめた写真集「MAKINO 植物の肖像」がいよいよ、本日2月20日に北隆館より発売される。

2022年4月24日の牧野富太郎博士の生誕160年のお誕生日に、さくら色の“センダイヨシノ”の標本写真で高知新聞をラッピングして、高知新聞の購読者の方々にお届けしたことがつい先日のことのように思い出されるけれど、それもこの春で1年の月日が経とうとしている。
そして現在、渋谷PARCOの「ほぼ日曜日」では「牧野植物園がやって来た。」展が開催されている。その会場内では、ぼくの標本写真の展示はもちろんのこと、なんとあの日の新聞が復刻されている。また「ほぼ日」においても開催記念として「100年後によみがえった、牧野富太郎の植物標本。」と題して、全3回のインタビュー連載も掲載された。
そして4月になると、遂に連続テレビ小説「らんまん」の放映が始まる。

 

 

それはそれで、ぼく自身もそのすべてを楽しみにしているけれど、だからこそ、本来の目的を失わないようにしなければとの思いもある。最初に、ぼくが牧野博士の標本を写真に撮りたいと思ったのは、この写真集のタイトルにもあるように、このおよそ100年前に、牧野博士が採集された植物標本の美しさに魅せられ、そしてこの博士の植物全般にに対する愛情も、そんな植物標本から感じることが出来たのです。だとしたら、それらの植物標本を、時には写真館と呼ばれる場所で、市井の人々の美しい肖像写真が撮られるように、ぼくもそんな植物標本たちに、しっかりと光をあてて、まるで肖像写真を撮るかのように、彼らを写しておきたいと考えました。その結果として、出来上がったのが、今回の写真集です。

 

 

そして、あの新聞を博士の平和へのメッセージと共に、さくら色で包んだ時から、ぼくたちは「MAKINO Botanical Art Project」を立ち上げました。ここでは、そんな新しいボタニカルアートとしての植物標本写真のプレビューを、博士の平和のメッセージと共に、国内はもちろんこと海外へも発信して行きたいと考えています。また近々、今回の写真集の中に掲載されている植物標本について、その一つ一つに対して、それぞれの人々にそれぞれの人生があるように、そんな彼らのストーリーを楽しくお伝えする「マキノラジオ®️」というタイトルのPodcastを始めます。こちらも、ぜひ楽しみにしていて下さいね。

装丁およびすべてのデザインは、今回も中川健一さん、そして印刷もいつもの大洋印刷さんによって、本当に美しい本が出来上がりました。

また発売日初日の2月20日18時より、渋谷PARCOの「牧野植物園がやって来た。」展会場にてサイン会を行いますので、もしお時間がありましたら、ぜひお越し下さい。

とにかく、ぜひとも一度、実際に手に取って見ていただけましたら嬉しいです。
ぼく自身も、その凛とした植物たちの肖像がとても凛々しいと感じています。

おそらく世界初の標本写真集「MAKINO 植物たちの肖像」北隆館刊 をよろしくお願いします。

 

 


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