ドローイング展

Category : blog, Exhibition, News
Date : October 8, 2021

 

 

2年前に、美術家の中西學さんと一緒に二人展をやらせていただいた大阪の泉井さんのギャラリーにて、今回はなんと「ドローイング展」に参加させていただくことになりました。当初はドローイングもとのお話しもいただいたけれど、やはり出品作は結果的に写真だけでの出展としました。ただし、それらの写真は極めてドローイング的な写真。それらはおよそ20年前にフィレンツェを中心としたいわゆるルネッサンスの絵画や彫刻を、ひたすらにデッサン的な視点で、まさにドローイングでも描くかのように撮影を続けた時の写真です。そこに写し出されている彫刻たちの多くは、実際に美術館に収蔵されていることもあって、中でもミケランジェロをはじめとした有名作品の前には、多くの模写を繰り返す学生、あるいは画家たちがいました。ぼくも彼らに混じって、他の皆さんが模写しているのと同じような感覚で撮影を続けたものです。そして帰国後、今度は暗室という闇の中で、その時の光をひとつひとつ紡ぐように丁寧に暗室作業を繰り返しました。その結果こうやって生まれた写真たちは、ぼくにとっては、どこかひとつの作品というニュアンスよりも、むしろ自身の眼差しとそこにある光を結びつけるように描いたドローイングそのもののように感じたのです。

一応、非常事態宣言は明けたものの、2年前と世界はすっかり様変わりしてしまいました。ずっと在廊することはかなわないけれど、ぼく以外の出品者の作品も拝見したいので、10/16はぼくも大阪に向かう予定。こんな時代だからこそ、今回のような時間軸を大きく越えた、ある意味で普遍的なルネサンスの息吹のようなものを感じてもらえたら嬉しいです。

 

「Draw! Drew! Drawing!!!」展

松井桂三 菅原一剛 山内靖朗 神谷利男

2021.10.10(日)-23(土)
11:00〜18:00 (土日は17:00まで)

KAZE ART Planning
大阪市北区天満3-6-3 鉄道広告ビル2階


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